はじめに
構成ディスク台数の増加に伴うZFS性能変動をfioを用いて測定する。
前略raid10編。
測定環境は ZFS Benchmark – 環境構成編 を参照。
ベンチマーク結果
Sequential Write
OpenIndianaは元気に伸びた。FreeBSDは若干伸び悩んでるよう。
Sequential Read
こう見ると逆に2台構成のミラー測定値に疑問が出るのだが、まぁ順当に伸びるということで。
FreeBSDはやっぱりOpenIndianaに水を開けられている。
512K Random Write
予想外にFreeBSDの方が性能の伸びが良い。当てにはならないけどCPU使用率も速度に対して低く見える。
逆にOpenIndianaは6台構成(ミラー x3ストライプ)の方がRandom時は安定するか。
512K Random Read
Random Readに関しては差が小さい、および台数による性能変動がほとんどないことは分かってる。
I/O Blockingの観点から言うとレイテンシに全て持っていかれているということなんだろうかね。
4K Random Write
少しずつ性能向上してる。OpenIndiana/FreeBSD双方で同様の傾向と測定値。
4K Random Read
台数を増やしたほうが若干良い値。
性能差で言えばOpenIndianaの方がいいが、これがどれだけの体感差を生むか予測できてない。
総評
- RAID10は安定して全体的な性能向上と耐障害性を得られるように感じる(後でRAIDZ2と比較した方がいいかもしれない)
- RAIDZ/Z2/Z3に見られた部分的に性能が落ち込みすぎることも少なそうなので、安定的に性能向上が見込めるように見える(若干そう言いがたい部分もあるが)
- FreeBSDとの対比では語りにくいが、4KiB Read/Writeの結果は実運用におけるRAIDZ/Mirror Hybrid Allocator(Zpool v29)が有効になった際に得られるパフォーマンス変動に近い値を見せることになるかもしれない。